プラウド神宮前:東京の超高級レジデンスを徹底解説

目次

プラウド神宮前:東京の超高級レジデンスを徹底解説

はじめに

2024年後半に竣工したこの物件は、著名な建築家、隈研吾氏のデザイン監修によるもので、プライバシーと充実したサービスを重視したハイエンドな共用施設・設備が特徴です。初期の分譲は一般に公開されない「インナー販売」形式で行われ、その希少性と排他性から、特定の富裕層を対象とした物件です。現在、中古市場および賃貸市場において取引が見られます。この記事では、公開されている情報を基に、物件の概要、立地特性、設備仕様、市場動向などを詳細に分析し、客観的な情報を提供します。

プラウド神宮前は、野村不動産の高級ブランド「プラウド」シリーズの中でも特に高水準に位置づけられ、その価格設定や限定的な販売手法からも、特別なステータスがうかがえます。この戦略は、単なる需要の高さだけでなく、プライバシーとプレステージを最優先する超富裕層の顧客層に特化し、物件の希少価値を高める意図がありました。

1. 物件の基礎情報

1.1 物件特定と開発経緯

プラウド神宮前の基本的な開発情報は以下の通りです。

表1: 物件基礎情報サマリー

項目詳細
物件名プラウド神宮前
所在地東京都渋谷区神宮前6丁目
種別分譲マンション
事業主野村不動産株式会社
施工会社三井住友建設株式会社
設計会社三井住友建設株式会社
デザイン監修隈研吾建築都市設計事務所
竣工年月2024年11月
土地権利所有権

1.2 建物仕様

  • 構造: 鉄筋コンクリート造 (RC)
  • 規模: 地上11階 地下2階建
  • 総戸数: 76戸 (一部情報源では73戸)
  • 敷地面積: 4469.93m²

総戸数76戸に対して、4400m²を超える広大な敷地面積と地上11階地下2階という建物規模は、平均住戸面積が非常に大きいこと、または共用部が広範にわたっていることを示唆しています。これは、戸数を最大化するよりも、各住戸の広さや共用空間の充実度を優先する超高級物件開発の特徴を反映しており、物件のラグジュアリーな位置づけを補強するものです。

2. デザイン、共用施設、サービス

2.1 建築コンセプトとデザイン

  • デザイン監修: 建築家 隈研吾氏
  • デザイン哲学: 野村不動産の「プラウド」ブランドが掲げる「Timeless Value(時を超える価値)」および「時と共に深まるデザイン」
  • 主要な特徴: 代々木体育館を借景とし、曲線と光を活かしたエントランスホール、ハイグレードな素材の使用、都会の利便性と静けさや自然との融合
  • プライバシー重視: プライベートエレベーターやプライベートエントランスの採用

隈研吾氏の参画と、野村不動産の確立された「プラウド」のデザイン哲学との組み合わせは、単に豪華であるだけでなく、建築的にも意義深く、周辺環境に配慮した物件を創り出すことを目指しています。

2.2 共用施設

  • ラウンジ・レセプション: ウェルカムラウンジ(1階)、レセプションルーム(和室・茶室併設、1階)、レセプションルーム(洋室、2階)
  • フィットネス施設: オープンフィットネス(地下1階)、プライベートフィットネス(地下1階)、テクノジム社製のAI機能搭載マシン「バイオサーキット」
  • ミーティング・ワークスペース: ミーティングルーム(1階)
  • ペット関連施設: ペットケアルーム(地下1階)
  • 駐車場: 敷地内に駐車場有り (90台収容可能)、バレーサービス、電気自動車(EV)用充電設備、特定の住戸には専用の駐車スペース
  • その他: メールボックス、宅配BOX、敷地内ごみ置き場、24時間ゴミ出し可能

2.3 居住者向けサービスとセキュリティ

  • 管理・コンシェルジュ: 24時間有人管理体制、コンシェルジュサービス、パレスホテルへの取次(ケータリングサービス等)の可能性、クリーニングサービス
  • セキュリティ: オートロックシステム、防犯カメラ、TVモニター付インターホン、ディンプルキー、非接触型ICカードキー、スマートフォンを鍵として利用できる「Tebra connect」キーシステム
  • エレベーター: 16基 (住戸用として11基)、各階1住戸専用エレベーター
  • プライベートロッカー: 各住戸に設置、クリーニングの受け渡し、宅配便の一時保管、ゴミ出し代行などに対応

3. 住戸

3.1 間取りタイプと専有面積

  • 間取り: 1LDK、2LDK、3LDK、2SLDK、3SLDK
  • 専有面積: 107.33m² – 244.2m² (例: 141.34m² (2LDK/2SLDK)、130.46m² (3LDK)、148.83m² (3LDK))

2LDK、3LDK、そしてSLDKといった大型の間取りが主流であり、最小の事例とされる107.33m²の1LDKでさえ、一般的な1LDKとしては極めて広いことから、この物件が主に十分なスペースを必要とする富裕層のファミリーや個人をターゲットとしていることが確認できます。

3.2 室内設備仕様

  • 全体的な品質: 「ハイグレード仕様」、「高級感のある設備」、「洗練されたデザインと上質な空間」
  • リビングエリア: 大きな窓、間接照明、一部住戸からは敷地内の桜や、明治神宮・原宿方面の眺望、全居室フローリング仕様
  • キッチン: カウンターキッチンやアイランドキッチン、大理石の使用、食器洗浄機、ディスポーザー、浄水器、オーブン、3口以上のコンロ (ガスまたはIH)
  • バスルーム: 高級ホテルのような設え、バス・トイレ別、オートバス機能、追焚機能、浴室乾燥機、温水洗浄便座、独立洗面台、一部住戸にはトイレが2箇所、ミストサウナ機能付き
  • 空調・快適性システム: 床暖房、床置型新マンションエアロテック、全室にビルトインエアコン、複層ガラス、24時間換気システム
  • 収納: 豊富な収納スペース、ウォークインクローゼット (WIC) が複数箇所、シューズインクローゼット (SIC) またはシューズWIC、共用部のトランクルームに加え、住戸専用のトランクルーム

4. 市場分析と価格設定

4.1 販売履歴と現状

  • 初期販売: 一般市場には告知されず、「インナー販売」または「非公開販売」
  • 現状: 中古(セカンダリー)市場での売買、および賃貸市場での募集

初期販売は一般に公開されないインナー販売形式で行われました。

5. 立地評価

5.1 交通アクセス

  • 最寄り駅: 東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前〈原宿〉」駅:徒歩2~3分、JR山手線「原宿」駅:徒歩4分
  • その他徒歩圏内の駅: 東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道」駅:徒歩12分、JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、東急線、京王井の頭線、東京メトロ各線「渋谷」駅:徒歩14
  • アクセス性: 新宿、東京駅、池袋、大手町といった主要ターミナルへ約5分~30分

徒歩4分以内に2つの主要駅(明治神宮前、原宿)、徒歩15分以内にさらに2つの主要駅(表参道、渋谷)が存在し、少なくとも8路線が利用可能です。

5.2 周辺環境

  • エリア特性: ファッション、トレンド、若者文化の中心地である神宮前エリア (原宿・竹下通りが近い) と、洗練された高級ショッピング街である表参道が至近
  • 近隣のランドマークと緑地: 明治神宮と代々木公園に近接
  • 生活利便施設: 商業施設、ショップ、カフェ、レストランが多数、スーパーマーケット (まいばすけっと、成城石井、ビオセボンなど)、渋谷区立神宮前小学校、原宿外苑中学校
  • 住環境と雰囲気: 活気があり便利、大通りから一歩入った住宅街は静かで安全、地域の防犯意識も高く、治安は良好

6. 結論と総括

プラウド神宮前は、野村不動産が開発し、隈研吾氏がデザインに関与した、東京の超高級レジデンスの一つです。卓越した交通アクセス、広々として高品質な仕様を持つ住戸、プライバシーと利便性を最優先した充実した共用施設とサービス、著名な建築家が関与したことによる建築的な付加価値が、この物件の主な強みです。市場における位置づけは、中古・賃貸市場におけるトップティアの価格設定、およびターゲット層からの強い需要を示唆する初期の限定的な販売方法によって裏付けられています。

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